まだまだ役立つ思想入門―こんなとき、こう考えるよくニュースなんかで●●主義とか右翼・左翼思想とか聞きますが、実際に僕らはどれぐらいその意味を知っているんだろうか。
考えてみてもステレオタイプな見方しか知らないし、じゃあその思想は危険なのか、それとも実はいい面もあるんじゃないかということで手にとってみました。
著者は哲学の先生でして、恩師N先生のような考察をされます。
人間が何かを考察する時、行動する時には歴史を、過去の偉人の考えを参照し、それを起こすと。
自分がオリジナルであると証明するためにはまず同じことをした人がいないかを証明しないといけなくて、且つ自分がどうオリジナルであるかを他者と比較して証明しなくてはいけないっていうのはN先生が卒論書く時にゼミ生にずーっと言ってたことでしたね。
だから歴史を学ぶことは重要、本当にそう思います( ´ー`)フゥー
まあ、それはさておき。
近代で一番の思想といえば、資本主義vs共産主義の戦いでしたね。
この本ではマルクス主義をはじめとする共産主義的な思想を「失敗作」と断じています。
彼らの言う「革命」とは世界の全てを更地にしてユートピアを作ることだと、でもユートピア(どこにもない世界)だからそんな物は実現しない。
そして、その実現しない理想世界を追い求めて新たな争いが起こるのだと著者は述べています。
このあたりの下りは納得できる部分も多いのですが、歴史が証明してるってことでアッサリ終わっちゃっててちょっと残念でした。
もうちょっと著者の考察が聞きたかったし、現在の共産主義国家の行く末の展望なんかも書いて欲しかった。
章仕立てで仕事で迷った時、心が沈んだ時、といった形で日常生活で常に心構えとして持っておきたい、もしくは心に置いておきたい哲学を教えてくれます。
こんな時代ですから良くない思想に騙されないために、思想とは何かということを学ぶ必要はあると思います。
語感だけで判断するのではなく、知識として知っておくべきこともたくさんありました。
難しい言い回しも少なく、文章も理解しやすかったですが哲学者の背景には簡略すぎてどんな流れでこういう論理に辿り着いたのかもうちょっと知りたい部分もありました。
まあ入門編なので興味があれば書を漁れという事なのでしょう。