SINGER SONGER / ばらいろポップ

シンガーソンガーことCoccoとくるりの岸田さんのコラボバンドのアルバムです。
M1「SING A SONG」をタワレコの試聴で聴いて以来、こんなにいい巡りあわせが世の中にはあるんだなぁと思っていた二人が今度はバンドスタイルでアルバムを出すと。
そして、先行シングル「初花凜々」(アルバムにも収録)では季節の到来を告げるかのような期待以上の素敵なポップが展開されており、このアルバムには発売前から期待が高まっておりました。
前フリが長くなってしまいましたが、ここから感想。
ワタクシはCoccoさんのアルバムを姉の車の中でしか聴いたことがないのですが、彼女は常に「闇」を抱えているのが伺えました。
あれはかなりヤバイです。
なんかヤクやってキまってる奴が無闇にゲラゲラ笑っている顔を見た時に感じる狂気というか。
こういう狂気ってのは芸術の面では一種の魅力でもあり、多くの人を惹き付けます。
たぶん、元来のCoccoファンにとってはシンガーソンガーは受け入れがたいものでしょう。(特に闇部分に惹かれていた人にとっては)
ただ、ワタクシはそんな部分を除いて考えますよ。
『ばらいろポップ』の名が指す通り、ポップな曲が目白押し。
その殆どの曲を意外なことにCoccoが作詞、作曲しています。
ワタクシなんて最初は全部岸田さんが書いてると思ってましたから。
それはさておき、Coccoのポップセンス溢れる曲を岸田さんが持ってるポップセンスでより鮮やかに色付けしたというカンジ。
たぶん岸田さんはミキシングを全く入れることをせず、ロウなポップ、ビートルズのような王道のポップを再現したのだと思われます。
『3分間で全てを語り、世界を変える』っていう良質ポップソングの法則ってのがありまして、特に長い曲ってのが見当たらないのもそこを意識しているのかなと。
アルバム自体もかなり短く、サーっと聴けて最後に初花凜々で気分よく終わるというカンジでございます。(ここもボリューム不足といわればそれまでですが)
ワタクシ的にはくるりファンはかって特に損無し(さよならストレンジャーが好きな人は特に)、Coccoファンは篩いにかけられる作品だと思います。
ただワタクシは歌詞の中にCoccoの壮絶な内世界がちょっと垣間見えてる所もある気がするんですがね…
Coccoなんだから、もっと狂った感じがいいってのも人としてどうなのかと思いますよ…
で、こっからは他事暴論。
Coccoさんって言葉遊びが好きなんでしょうかね?
初花凜々の時は季節的にも曲のイメージ的にも初花=初夏と引っ掛けてるのかなぁと思ったり。
SING A SONGでは「もうイっちゃう(中略)舌の奥地」っていうのは下のおく(略
を当て字にしたんじゃないのかと。
まあ、英訳では舌の奥地で訳されてましたが。
あとこのアルバムで唯一岸田さんが書いた「雨のララバイ」がくるりの「ランチ」に似てました。
でも「ランチ」のメロディーラインってくるり作品では良く出てくる気がするんですよね。
たぶんお気に入りなんでしょう。